それでも・・・
2008年 03月 21日
倉庫に何個も積んであるダンボールの中から、
私は一枚のセーターを探しに走った。
お客様が待っている、急がなきゃ。
あなたは、丁度手の離せない仕事をしていた。
はずなのに・・・
後ろからあなたは走ってきた。
そして、重たいダンボールをドカっとよかして、
わざわざ探し出してくれている。
呆然とあなたの背中を眺めていた。
それでも・・・・
今日は本当に忙しかった。
残業、
そして、やっと仕事が片付いてみんなで出た。
私は、ファイルを忘れてみんなには先に帰ってて貰った。
売り場に一人戻って、
引き出しのファイルを取り、急いで外へでようとした。
姿勢のいい姿が前にぼやけて見える。
こちらへ歩いてくる。
もうみんな帰ったと思った。
あなたは、まっすぐこちらに歩いてきた。
「俺も、ネクタイ忘れたんだよね。」
くすりと二人は笑い、
二人はそのまますれ違った。
誰もいない。
だけど、そのまま私は小走りを止めることが出来なかった。
それでも・・・
あなたは、普段見せない優しい笑顔で、
「おつかれさま。」と言った。
何もない。
それでも・・・・
ただ、
忘れものをした、それが重なったというだけで、
それだけで充分な気持ちだった。
「偶然」が二人を引き寄せてくれているような気がする。
それが、たとえ、装った「偶然」だったとしても、
二人には、
それでも・・・・
偶然としか言えないのだ。
それでも・・・・
それでも・・・・
私は、
思いをあなたに伝える勇気がない。

私は一枚のセーターを探しに走った。
お客様が待っている、急がなきゃ。
あなたは、丁度手の離せない仕事をしていた。
はずなのに・・・
後ろからあなたは走ってきた。
そして、重たいダンボールをドカっとよかして、
わざわざ探し出してくれている。
呆然とあなたの背中を眺めていた。
それでも・・・・
今日は本当に忙しかった。
残業、
そして、やっと仕事が片付いてみんなで出た。
私は、ファイルを忘れてみんなには先に帰ってて貰った。
売り場に一人戻って、
引き出しのファイルを取り、急いで外へでようとした。
姿勢のいい姿が前にぼやけて見える。
こちらへ歩いてくる。
もうみんな帰ったと思った。
あなたは、まっすぐこちらに歩いてきた。
「俺も、ネクタイ忘れたんだよね。」
くすりと二人は笑い、
二人はそのまますれ違った。
誰もいない。
だけど、そのまま私は小走りを止めることが出来なかった。
それでも・・・
あなたは、普段見せない優しい笑顔で、
「おつかれさま。」と言った。
何もない。
それでも・・・・
ただ、
忘れものをした、それが重なったというだけで、
それだけで充分な気持ちだった。
「偶然」が二人を引き寄せてくれているような気がする。
それが、たとえ、装った「偶然」だったとしても、
二人には、
それでも・・・・
偶然としか言えないのだ。
それでも・・・・
それでも・・・・
私は、
思いをあなたに伝える勇気がない。

by unaandthelion
| 2008-03-21 00:30